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「遊戯!」
「海馬くん。どうしたの?電話なんて本当に珍し…」
「世間話はいい!とにかく、本社へ早く来い!」
もう一人の遊戯・アテムがいなくなって3年が経っていた。みなそれぞれの道を歩み始め、遊戯は現在大学生。その傍らで、亀のゲーム屋の経営に参画し、なかなかの好成績を挙げていた。
そんな穏やかな日常が流れていたある冬の日。
海馬コーポレーション社長・海馬瀬戸からの電話。しかも、何やら様子がおかしい。
「もう少しで遊戯の身長を抜けるぜ!」
「くっそー」
木馬の案内によって、遊戯は社長室へ入った。
「来たか。座るがいい」
言うと、海馬はファイルと、ノートPCをもって遊戯の正面に座った。いつもそうだが、今日は特に暗い表情だ。 「先日、わが社にある話が来た」
資料を一枚
「マイク・フォワード…?会社かい?」
「いや。米国の資産家だ」
「・・・」
遊戯は書を読み進めていった。そして、問題の個所に到達する。
エジプトの王家の墓付近の掘削、および千年アイテムの発掘を依頼したい。
「!!」
「そういうことだ」
海馬はノートPCに手を伸ばし、ある画像を表示させた。
一面まっ黄色の乾いた砂漠。その一点に、巨大な機械や装置が集まっていた。
「これって・・!」
「勘違いするな。これはわが社のものでは無い」
「わ、訳がわからないよ!」
動転する遊戯。海馬は椅子を立ち、窓際に立った。
「その機材はすべて米国のM4社のものだ。何のためにそこにいるのか問い合せたが、取りつく島もなかった。」
「マイク・フォワードの依頼…千年アイテムの発掘…」
「ほぼ確実にな。マイク・フォワードはわが社に一番に連絡をしている。おそらく、俺がアテム…千年アイテムと接触した経緯があることを調べてのことだろう。」
「でも一体何のために…」
海馬は黙った。遊戯も、考えをめぐらした。
千年アイテムは持ち主を選ぶ。もし、ふさわしくないと判断された場合はその身を焼かれることになる。この噂はその手の専門家の間では有名な話であった。それなのに何故、手を出そうとするのか。
いや…。遊戯にとって、実際はそんなことはどうでもよかった。
彼にとっては、やっと真の在るべき場所に還った”もう一人の自分”を困らせるような行為が許せないだけだった。
「海馬くん…」
「ついてこい。遊戯」
海馬は颯爽と歩きだした。言いたいことを言えずに、その速さに焦りながら遊戯も小走りでついていく。
長いエレベーターを出ると、青空の下に青眼の白龍が轟音を立ってて横たわっていた。
海馬コーポレーションの自家用ジェットだ。
「行くんだろ」
「うん!」
遊戯の、新たな戦いが幕を開ける―!
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