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狸共の知恵足らずな人間との抗争を生暖かく見守る2時間強。

多摩ニュータウン開発で、すみかを追われんとする狸達が、半ば廃れた「化学」を駆使し、人間を研究しつつ開発に抵抗、自らのすみかをあの手この手で守ろうとするお話。かなり昔の映画だが、先日の金曜ロードショーで視聴したため改めて記そう。
化学という理念、江戸から続く狸の歴史、日本全土の師匠の存在、栄養ドリンクでの栄養補給、狸界の急進派、穏健派、日和見派等等、設定自体よくねられていると思う。狸たちの年号を用いるというのも面白いアイデア。
しかし、物語の進行があまりにもナレーター頼みすぎ、歴史番組を見ているようだ。この点では、モンスター社会のエネルギーの成り立ちと主人公の仕事を説明臭さを一切感じさせず理解させたり、クルマ社会の構造を映像だけで魅せつけたりしたピクサーには遠く及ばない。しかも、ナレーターを使った挙句狸どものくだらないシーンを見せられるのだから質が悪い。

基本的には、バカな狸どもの「真剣な抵抗だ!」と言いつつも一喜一憂で体たらくな作戦の数々を延々を見続ける2時間。起承転結は特に無いので、非常にダレる。ところどころ面白いシーンがあるのだが、ナレーターを「うまく」使いそれらをぶつ切りにし、本筋を進ませないものだからアイデアの無駄遣いだ。

一向に決めるに決め切らない当時の政治などの社会を風刺してのことなのか、一喜一憂する狸の姿は人間の姿だと言いたいのか…だとしても、自然破壊をする人間の開発の愚かしさ、それに苦しむ野生動物の現状等々、あまりにも多くのことを詰め込みすぎて最終的に「何が言いたいのか」とっ散らかっている始末。最後の主人公のどや顔の一言は2時間強つきあった視聴者を閉口させるに破壊力十分だ。

火垂るの墓然り、同監督の作品にはハッピーエンドが少ない印象だが、本作はバッドエンドを通り越して「結末(問題)の先送り」だ。

また、本作においてもジブリお得意の素人声優が、我々を素敵な気分にしてくれる。
マゾ向けの映画と言えよう。このあたりからジブリがおかしくなってきたのだろうか?かつてのジブリは表面上楽しく、突き詰めると奥が深い…そんなピクサーの先祖と言える作品が多かった印象だが、この変、特に近年の作品は表面上別に面白くなく、メッセージはよくわからない、突き詰めると謎の迷宮に迷いこむといった印象だ。

竹取物語も心配なものである。
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ロックマン、遊戯王、勇者シリーズ、はたまた政治なんかも時々取り上げる自分日記。行きついちゃった人は、記事検索してくれると思いのほか良い情報が手に入ることが…いや、ほとんどないはずです。
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