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見ました。いい映画だった。
環境は、デジタルReal3Dシステム。悪評高い(私自身のも含めて)XpanDだったら感動は6割減だったに違いないが、3Dメガネが軽くすっきり見れたのは非常にポイントが高かった。
すごくよく考えられている映画だなーと。
「ストーリーが」ではなく「作り方・見せ方が」である。
下半身不随の退役軍人である主人公は、殺害された兄の代わりに惑星パンドラに向かうことになる。そこでは、ある企業が地下資源の掘削を計画していた。だがしかし、惑星パンドラはまだまだ「未知」が多く、その企業には、傭兵隊、そして原住民「ナヴィ」を模したアバターに意識を接続し調査・潜入する科学者チームも併存していた。主人公は、アバターに意識を乗り込ませ、ナヴィたちと心を通わせ、認められ、そして掘削計画成功の為に有益な情報を掴んでくることになるのだが…。
というお話し。
立場としては、
企業=強利主義者であり、思想はない。金の亡者。
傭兵隊=企業からの金の為、侵略をいとわない。むしろ、もっとも楽な方法だと認識している。
科学者=侵略には反対。ナヴィたちの生活、現地の生物学的価値から考えても。
主人公=どうすっかなー。
という具合。最終的に、主人公が原住民に味方し、侵略者と化した傭兵隊と戦争を繰り広げ、勝利を収めた主人公は神(母)の力を持って下半身不随を患う人の肉体を捨て、その精神全てをアバターに乗り込ませ、民を率いて行くんです。おしまい。という、ディズニーのターザンよろしくな、どこかで見たことあるようなストーリーです。ここは特筆すべき点ではない。
特筆すべき点1つ目は、キャメロン監督の見せ方だ。
つまり、原住民への勘定移入のさせ方。
一見気持ち悪いナヴィの女の子tネイティリがだんだん可愛く見えてくる。これはどうしたことか…!ラブシーンなんだかよくわからんが、その辺になると結構感情移入しているのだろう。
しかし残念ながら、個人差はありそう。わたくしはいまいちだった。
それから、2つの物語が並行するというシステムにおいて、どちらが本当の自分の世界なのかが徐々に分からなくなってくるという見せ方も。ゲームチックな色遣い、質感のクリ―チャ―あふれる世界から眠りにつき、まるでセーブ地点を経て、現実に戻ってくるかのような描き方をしている。RPGのゲームをしているような感じ。こんなのは日本の土俵なのに、こういう映画を作れないことに歯がゆさを感じながら見ていたのだが…そこはこれ。キャメロン監督の手腕であってこそのアイデアなのだろう。
2点目はやはり、映像技術。
3D映画もかなり増えてきたが、実は真の3Dと言えるのはこの映画だけらしい。というのも、他の作品は2Dとして完成されたものに3D加工を加えた物で、反対にこのアバターは撮影の段階から3Dにさせるような手法をとっていたという。その前評判そのまま、まさに3D革命。
CG技術に関しては、その物量には驚かされる。トランスフォーマーやベンジャミン・バトンの技術総動員といった感じで、ナヴィの表情のリアルさや、怪鳥やロボットが溶け込んでいることなど非の打ちどころは無い。そして何より、3Dが本当に3Dだったことに驚いた。その他の作品は、奥行きは増すものの飛び出してくるといった印象は無かったが、この映画はところどころハッとするシーンがあり、「これが本物か…!」と思わず息をのんだ。冒頭でも書いたが、XpanDではなくReal3Dだったことも感動の援助をしてくれたのだろう。
作品のテーマは、「異種民族の共存」かと思いきや最終的にはうまくいかないので…うーん。
精神世界を重要視するナヴィの生活は、日本人の持つ自然信仰に近いような気もするが、アメリカの国民の皆様がそういうのを感じながらこの映画を観た結果がこの興業収入なのか、もしくはCG迫力にヒーーハーー!!した結果なのかは分からないが、まぁ少なくともキャメロン氏は自然とか、共生とかそういうことを言いたかったんじゃないだろうか、そう思う。
見どころはストーリーではなく、キャメロン氏のこの作品全体へのあくなきこだわりであり、ストーリーや構成もさることながら、やはり特に3DCGである。家で見ると、間違いなく感動は半減する。ひょっとしたらそれ以上減る。お話は述べた通り結構ありきなので、これを普通の映像で3時間も見ると疲れだけが溜まるはずだ。
然るべき劇場、然るべき環境下で、この映像を堪能してこそこの映画は生きてくる。
昨今の映画は低迷気味で、特にひどい環境で見たときの満足感の無さに私は嘆いていた。画質は家の液晶+BDのほうが断然いいし、音も劇場では音割れしていて、ホームシアターシステムのほうが表現力が高いということもしばしばだ。頼みの3Dも思ったより飛び出してこなかったりで、映画業界の今後は黄昏状態かと思っていたが…。
キャメロン氏のようなこだわり屋が、今後の3Dと映画業界をけん引してくれるのだろうな、と確信させてくれる映画だった。こういったこだわりあふれる映画を、良い環境で見ると、「映画、やっぱりいいな!」と思う。それだけで価値はあるし、何より3Dのさきがけであり現時点で最高の完成度を誇るこの作品…今後語り継がれること請け合いなので、今のうちに見てほしい作品だと思う。
環境は、デジタルReal3Dシステム。悪評高い(私自身のも含めて)XpanDだったら感動は6割減だったに違いないが、3Dメガネが軽くすっきり見れたのは非常にポイントが高かった。
すごくよく考えられている映画だなーと。
「ストーリーが」ではなく「作り方・見せ方が」である。
下半身不随の退役軍人である主人公は、殺害された兄の代わりに惑星パンドラに向かうことになる。そこでは、ある企業が地下資源の掘削を計画していた。だがしかし、惑星パンドラはまだまだ「未知」が多く、その企業には、傭兵隊、そして原住民「ナヴィ」を模したアバターに意識を接続し調査・潜入する科学者チームも併存していた。主人公は、アバターに意識を乗り込ませ、ナヴィたちと心を通わせ、認められ、そして掘削計画成功の為に有益な情報を掴んでくることになるのだが…。
というお話し。
立場としては、
企業=強利主義者であり、思想はない。金の亡者。
傭兵隊=企業からの金の為、侵略をいとわない。むしろ、もっとも楽な方法だと認識している。
科学者=侵略には反対。ナヴィたちの生活、現地の生物学的価値から考えても。
主人公=どうすっかなー。
という具合。最終的に、主人公が原住民に味方し、侵略者と化した傭兵隊と戦争を繰り広げ、勝利を収めた主人公は神(母)の力を持って下半身不随を患う人の肉体を捨て、その精神全てをアバターに乗り込ませ、民を率いて行くんです。おしまい。という、ディズニーのターザンよろしくな、どこかで見たことあるようなストーリーです。ここは特筆すべき点ではない。
特筆すべき点1つ目は、キャメロン監督の見せ方だ。
つまり、原住民への勘定移入のさせ方。
一見気持ち悪いナヴィの女の子tネイティリがだんだん可愛く見えてくる。これはどうしたことか…!ラブシーンなんだかよくわからんが、その辺になると結構感情移入しているのだろう。
しかし残念ながら、個人差はありそう。わたくしはいまいちだった。
それから、2つの物語が並行するというシステムにおいて、どちらが本当の自分の世界なのかが徐々に分からなくなってくるという見せ方も。ゲームチックな色遣い、質感のクリ―チャ―あふれる世界から眠りにつき、まるでセーブ地点を経て、現実に戻ってくるかのような描き方をしている。RPGのゲームをしているような感じ。こんなのは日本の土俵なのに、こういう映画を作れないことに歯がゆさを感じながら見ていたのだが…そこはこれ。キャメロン監督の手腕であってこそのアイデアなのだろう。
2点目はやはり、映像技術。
3D映画もかなり増えてきたが、実は真の3Dと言えるのはこの映画だけらしい。というのも、他の作品は2Dとして完成されたものに3D加工を加えた物で、反対にこのアバターは撮影の段階から3Dにさせるような手法をとっていたという。その前評判そのまま、まさに3D革命。
CG技術に関しては、その物量には驚かされる。トランスフォーマーやベンジャミン・バトンの技術総動員といった感じで、ナヴィの表情のリアルさや、怪鳥やロボットが溶け込んでいることなど非の打ちどころは無い。そして何より、3Dが本当に3Dだったことに驚いた。その他の作品は、奥行きは増すものの飛び出してくるといった印象は無かったが、この映画はところどころハッとするシーンがあり、「これが本物か…!」と思わず息をのんだ。冒頭でも書いたが、XpanDではなくReal3Dだったことも感動の援助をしてくれたのだろう。
作品のテーマは、「異種民族の共存」かと思いきや最終的にはうまくいかないので…うーん。
精神世界を重要視するナヴィの生活は、日本人の持つ自然信仰に近いような気もするが、アメリカの国民の皆様がそういうのを感じながらこの映画を観た結果がこの興業収入なのか、もしくはCG迫力にヒーーハーー!!した結果なのかは分からないが、まぁ少なくともキャメロン氏は自然とか、共生とかそういうことを言いたかったんじゃないだろうか、そう思う。
見どころはストーリーではなく、キャメロン氏のこの作品全体へのあくなきこだわりであり、ストーリーや構成もさることながら、やはり特に3DCGである。家で見ると、間違いなく感動は半減する。ひょっとしたらそれ以上減る。お話は述べた通り結構ありきなので、これを普通の映像で3時間も見ると疲れだけが溜まるはずだ。
然るべき劇場、然るべき環境下で、この映像を堪能してこそこの映画は生きてくる。
昨今の映画は低迷気味で、特にひどい環境で見たときの満足感の無さに私は嘆いていた。画質は家の液晶+BDのほうが断然いいし、音も劇場では音割れしていて、ホームシアターシステムのほうが表現力が高いということもしばしばだ。頼みの3Dも思ったより飛び出してこなかったりで、映画業界の今後は黄昏状態かと思っていたが…。
キャメロン氏のようなこだわり屋が、今後の3Dと映画業界をけん引してくれるのだろうな、と確信させてくれる映画だった。こういったこだわりあふれる映画を、良い環境で見ると、「映画、やっぱりいいな!」と思う。それだけで価値はあるし、何より3Dのさきがけであり現時点で最高の完成度を誇るこの作品…今後語り継がれること請け合いなので、今のうちに見てほしい作品だと思う。
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