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2009年アカデミー賞受賞作品。

この作品が賞に輝いたことで、世間はやたらを騒いでいた気がする。そうすると、なんとなく冷めるのが私の性ではあるのだが、そこはさすが選ばれただけのことはある。非常に面白い映画だった。

アイデアが非常に興味深い。
そして、そのアイデアを1つ1つ解き明かしていくかのように見せる構成も良い。

インドの社会問題の重さや深い人生観にスポットを当てつつも、基本的にはボーイ・チェイス・ガール…そんなジャンルはないが、つまり、男なのにシンデレラストーリーというか、サクセス・ストーリーというか、純愛映画なわけだ。そう、まさに純愛映画。なので、思いシーンがありつつも、クライマックスに向けてのモチベーションを一切落とすことなく視聴できる。

クイズに勝てたのはなぜか?
彼が超絶に貧しいスラム生活で見聞きしてきたものが、「偶然にも」、いや「運命的に」出題され続けたから。この面白いアイデアこそ、スラムドッグミリオネアの魅力の一つ。
人生とは何なのか?
すべては0へと収束する。主人公は、最貧の生活から一挙に金を得た、これはサクセスストーリーなんだ!ではなく、彼は多くを失い、それでもあきらめず追い続けることでここまで来れた。一方で兄はこれまで多くのものを自分の実力、もしくは運を引きつけて得てきたが、最後の最後、札束に埋もれて死ぬことになる。得るものと失うもの。幼き頃からの兄と弟の対比が鮮明になり、物語の終焉を飾る。これも、スラムドッグミリオネアの魅力の1つ。

それをしっかり描く上で、インドの最貧の生活の描写も欠かしていない。これは設定背景でもあり、この映画の味でもある。行ったことが無いし、こんな映画を見てしまっては行きたいなぁ、となかなか思わないものの、なるほど「これがインドのスラムなのか」というのはあまりあるほどに実感できる。物乞いがいたり、更によく設けることが出来るために…と、かなりエグイ世界だが、そういったいろいろの積み重ねで、この映画が出来ている。

最初はわけがわからなくて色々考えながら見て、だんだん分かってきて時系列が接合していく爽快感も良い。設定やセリフ、シーンなど全てにおいて贅肉が一切ない、すっきりとした、それでいて印象に残る作品であった。お見事。
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ロックマン、遊戯王、勇者シリーズ、はたまた政治なんかも時々取り上げる自分日記。行きついちゃった人は、記事検索してくれると思いのほか良い情報が手に入ることが…いや、ほとんどないはずです。
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