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FはファイナルのF!!そしてF4のF!!!

11月一発目の更新がこの映画とは…。
昨日は飲みすぎてやばかった。帰ってこれたことが奇跡。

さてさて、テレビシリーズが大人気のうちに幕を閉じて、TBSの戦略通りに登場した花より男子の完結編。それ以下でもなく、それ以上でもない仕上がりです。

ストーリーは特筆すべき点は無いです。最初から全部見透かせます。
前編に渡って井上真央と松潤の恋愛PVです。あとF4のPVです。英語の発音もめちゃくちゃだし、600億とかすごい額を口にするのになぜだかペラッペラですが、これはこれで良いんだと思います。
べガスの撮影など結構グッと来るシーンもあったんですが、なんかこう、良い素材を惜しみなく使っているのに最終的な料理はおいしくないというか、お金の掛け方に比例した出来栄えになっていないのが安心のTBSクオリティか。

好きな人が好きに見る映画なので、そこに焦点を当てた作りには関心ですが、1映画として見ると以上の通り。まぁでも、これはこれで良いのでしょう。ファンの人の満足度が一番大事ですこの手の映画は。
最後の原作者の書き下ろしピクチャーは、往年のファンにとっては大興奮者だったのでは。
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見ました。いい映画だった。

環境は、デジタルReal3Dシステム。悪評高い(私自身のも含めて)XpanDだったら感動は6割減だったに違いないが、3Dメガネが軽くすっきり見れたのは非常にポイントが高かった。

すごくよく考えられている映画だなーと。
「ストーリーが」ではなく「作り方・見せ方が」である。

下半身不随の退役軍人である主人公は、殺害された兄の代わりに惑星パンドラに向かうことになる。そこでは、ある企業が地下資源の掘削を計画していた。だがしかし、惑星パンドラはまだまだ「未知」が多く、その企業には、傭兵隊、そして原住民「ナヴィ」を模したアバターに意識を接続し調査・潜入する科学者チームも併存していた。主人公は、アバターに意識を乗り込ませ、ナヴィたちと心を通わせ、認められ、そして掘削計画成功の為に有益な情報を掴んでくることになるのだが…。
というお話し。

立場としては、
企業=強利主義者であり、思想はない。金の亡者。
傭兵隊=企業からの金の為、侵略をいとわない。むしろ、もっとも楽な方法だと認識している。
科学者=侵略には反対。ナヴィたちの生活、現地の生物学的価値から考えても。
主人公=どうすっかなー。

という具合。最終的に、主人公が原住民に味方し、侵略者と化した傭兵隊と戦争を繰り広げ、勝利を収めた主人公は神(母)の力を持って下半身不随を患う人の肉体を捨て、その精神全てをアバターに乗り込ませ、民を率いて行くんです。おしまい。という、ディズニーのターザンよろしくな、どこかで見たことあるようなストーリーです。ここは特筆すべき点ではない。

特筆すべき点1つ目は、キャメロン監督の見せ方だ。
つまり、原住民への勘定移入のさせ方。
一見気持ち悪いナヴィの女の子tネイティリがだんだん可愛く見えてくる。これはどうしたことか…!ラブシーンなんだかよくわからんが、その辺になると結構感情移入しているのだろう。
しかし残念ながら、個人差はありそう。わたくしはいまいちだった。
それから、2つの物語が並行するというシステムにおいて、どちらが本当の自分の世界なのかが徐々に分からなくなってくるという見せ方も。ゲームチックな色遣い、質感のクリ―チャ―あふれる世界から眠りにつき、まるでセーブ地点を経て、現実に戻ってくるかのような描き方をしている。RPGのゲームをしているような感じ。こんなのは日本の土俵なのに、こういう映画を作れないことに歯がゆさを感じながら見ていたのだが…そこはこれ。キャメロン監督の手腕であってこそのアイデアなのだろう。

2点目はやはり、映像技術。
3D映画もかなり増えてきたが、実は真の3Dと言えるのはこの映画だけらしい。というのも、他の作品は2Dとして完成されたものに3D加工を加えた物で、反対にこのアバターは撮影の段階から3Dにさせるような手法をとっていたという。その前評判そのまま、まさに3D革命。
CG技術に関しては、その物量には驚かされる。トランスフォーマーやベンジャミン・バトンの技術総動員といった感じで、ナヴィの表情のリアルさや、怪鳥やロボットが溶け込んでいることなど非の打ちどころは無い。そして何より、3Dが本当に3Dだったことに驚いた。その他の作品は、奥行きは増すものの飛び出してくるといった印象は無かったが、この映画はところどころハッとするシーンがあり、「これが本物か…!」と思わず息をのんだ。冒頭でも書いたが、XpanDではなくReal3Dだったことも感動の援助をしてくれたのだろう。

作品のテーマは、「異種民族の共存」かと思いきや最終的にはうまくいかないので…うーん。
精神世界を重要視するナヴィの生活は、日本人の持つ自然信仰に近いような気もするが、アメリカの国民の皆様がそういうのを感じながらこの映画を観た結果がこの興業収入なのか、もしくはCG迫力にヒーーハーー!!した結果なのかは分からないが、まぁ少なくともキャメロン氏は自然とか、共生とかそういうことを言いたかったんじゃないだろうか、そう思う。

見どころはストーリーではなく、キャメロン氏のこの作品全体へのあくなきこだわりであり、ストーリーや構成もさることながら、やはり特に3DCGである。家で見ると、間違いなく感動は半減する。ひょっとしたらそれ以上減る。お話は述べた通り結構ありきなので、これを普通の映像で3時間も見ると疲れだけが溜まるはずだ。
然るべき劇場、然るべき環境下で、この映像を堪能してこそこの映画は生きてくる。
昨今の映画は低迷気味で、特にひどい環境で見たときの満足感の無さに私は嘆いていた。画質は家の液晶+BDのほうが断然いいし、音も劇場では音割れしていて、ホームシアターシステムのほうが表現力が高いということもしばしばだ。頼みの3Dも思ったより飛び出してこなかったりで、映画業界の今後は黄昏状態かと思っていたが…。
キャメロン氏のようなこだわり屋が、今後の3Dと映画業界をけん引してくれるのだろうな、と確信させてくれる映画だった。こういったこだわりあふれる映画を、良い環境で見ると、「映画、やっぱりいいな!」と思う。それだけで価値はあるし、何より3Dのさきがけであり現時点で最高の完成度を誇るこの作品…今後語り継がれること請け合いなので、今のうちに見てほしい作品だと思う。
お久しぶりの映画レビューです!
90年代を代表する名作アニメーションが、デジタル処理&3D化で再上映!!

とのことだったので、平日の昼間男一人で冒険してきました。
シチュエーション的にはトホホでしたが、作品は上々。「2Dアニメーションと3D技術が、以外に合う」という発見が出来ました。トイストーリーの時は3D感が今一つだったのですが…。


具体的に言うと、すごく絵本らしさが増します。
手前の木の枝、中間の滝、奥にはお城…というような、ディズニーおなじみの光景、街の人々の重なり具合が強調されて、吸い込まれるような奥行きを実現しています。
しかしやはり、3Dはまだまだ技術的に完全ではない気も…。早い動きをとらえることは出来ずチラつきますし、焦点を合わせようと努力するので後半は結構疲れます。

つまらない映画だと、間違いなく疲れるだけ。
3Dになって問われるのは、やはり素材の良さでしょう。前回のトイストーリーもさることながら、この美女と野獣も恐ろしいクオリティのアニメです。それがデジタル処理でくっきりなり、なお良かった。ストーリーはいつものごとく安心して見られるものですが、CGやなめらかなアニメーション(なんとキャラクターごとにチーフアニメーターとアシスタントが決まっている!!)、そしてアラン・メンケンの音楽などどれをとっても一級品でした。


というか、XpanDがいかんな!!!
メガネ重すぎるだろう!?これじゃない規格の3Dがホークスタウンにあるとのことなので、今度体験したいと思います。印象変わるかも。

8月ですので。
戦争のお話を見ました。

大事ですね、こういうの見るのも。アクションとか全くないですけど、想像力をフルに発揮してみたい映画。敗戦国が全て悪いのか。
20世紀最大の大戦は、日本の黒一色ということで幕を閉じてしまいました。当時では仕方のなかったのかもしれませんが、問題は今現代の日本の戦争史実に関する教育にあるかと。

高校や中学、そして大学で、この映画を見せるべきなのではないかと。見てください。

ディズニーの名作魔法使いの弟子が実写&NYロケで復活!

SMAPライブ開始までの時間で拝見しました。

見どころは!?
圧倒的迫力、NYでの戦闘映像。これに尽きる。
特にチャイナタウンでの戦闘や、カーアクションは気合いが入っていますねぇ。空撮も効果的に使われていたと思います。かなり金がかかっていそうな、贅沢な映像です。


ただまぁ、それだけというか…。


お話は完全にありきたり。ラストがしっかり予想できる創り。
よくいえば、逆に安心して見ることができると言えよう、予定調和的なクライマックス。

ディズニー製作の実写映画を初めてしましたが、これはいまいちですね。
つまらないわけじゃなく、いわゆる『究極のハッピーエンド』をしっかり踏襲している『完璧なディズニー映画』なのですが、いやはや、実写でこれをやられるとなかなか萎えてしまいますね…。もう少ーーーし、実写なりのスパイスがあっても良いのかなと思いました。
SFアクションの金字塔っつぅことで、気になったので見ました。

たしかに金字塔。
西、東の入り混じった近未来退廃的な街や暗さなど、まさにさきがけにして最高品位のものだと感じた。どうやら1982年の公開で、私が見たのは最近になって再編集されたものらしいのだが、それにしても美しい映像に驚いた。空からの街の雰囲気はCGなのか実写なのか分からないし、雰囲気漂う異様な建築物のデザインにも驚かされた。
近年では、CGのすごさに驚くことが多かったが、この映画は真逆。30年も前に、このような映像が出来ていたということに度肝を抜かれた。

さて、肝心のストーリーは少し分かりにくく、肝心の部分の解釈は観客に委ねるというアクションにしては珍しいような気もする出来栄え。どちらかというとサスペンスに近いのかもしれない。
疑似人間の存在、感情の制御と自我の形成、劣化速度の速さ、人間への反乱…。
アイザック・アシモフが「われはロボット」を作ったのが1950年。その時から、ロボットの反逆は考えられていた。人間と見分けがつかないとか、細胞レベルでのコピーなどという映画がこれ以前にあったかは分からないが、日本で生まれたゲームやアニメ作品、また世界の様々な作品の礎になったのだろうと、見ながら強く感じた。

面白いか、面白くないかで言われれば確かに微妙な点であるが(今はこの手の作品が氾濫してしまっているため)歴史の先駆であるこの作品を見ておくことは大いに価値があることだと思う。
そしてまた、映像の取り方や重苦しい雰囲気は一級品だと個人的には思う。
SAW
怖いよ!!!

べランス氏の力を借りて視聴しました。

怖いよ!!!

えー…。
普段、こういった映画見たいんですよ。ミステリーっつぅか、サスペンスっつぅか、サイコホラーっつぅか…。だから、比較対象がないんですね。でもまぁ、好きか嫌いかでいえば、
あんま好きじゃないかも。

以下ネタバレを挟みます。
感心した点は以下の通り
●異様にうまい雰囲気作り。ジグソーのデザイン、部屋のつくり、メイクなど。
●ここまで考えるかってほどの猟奇性。監督が一番クレイジーだろ。常識的な人間だったら思いつかんわ!
●読めたり読めなかったりするけど、ラストのオチ。まさかこいつがジグソーなのぉ!?と。
●伏線の張り方と回収。

逆に、ここはちょっと…っていう点。
●「鍵が既にない」ってのは皆読めてたよね?
●ジグソーの動機。動機→行動の『行動』の部分はこの映画の持ち味&クレイジーパートだと思うけど、動機は意外に普通。俺も時々思うこと。
●警察の無能ップリ。ジグソーの狡猾さを際立たせるためのエサだったんだを思うしかない。黒人のベテランってのはもっと活躍するもんだと相場は決まってんだけどなぁ…。

以上ですかね。
スプラッター&エグさがあるので、万人にはお勧めできないです。
が、演出や脚本。本当に微妙な演出ですよ、それが恐怖を掻き立てる。雰囲気もすっげぇ嫌だ!!リアルすぎて嫌だ!!正直すごいと思う。狂いぶりもさることながら、しっかり半端じゃない映画に仕上げているあたり、スタッフのただならぬ熱を感じられる。
ただ、僕はもうこういうのはいいです。厳しいね!!
ピクサー映画に偏っている傾向はあれども、そこは地球史上最高のアニメーション映画を作り出すスタジオゆえ。この作品群を見ずして死ねるかという話である。

さて、昨年公開されて話題となったカール爺さんの空飛ぶ家。
空飛ぶ家でどっかに行く痛快な冒険ものかと思いきや、予告を見ての予想だけでは済まないのがピクサーの映画。無駄も不足もない構成に、一貫したテーマ。ピクサー社の魅力は、本作にもふんだんに盛り込まれている。

幼い頃、カールくんが、後の妻となるエリーに誓ったことは、「パラダイスの滝」という秘境へ冒険することだった。二人は当時、「将来不明の生物を生け捕りにするまで帰ってこない」とパラダイスの滝へと向かったマンツという冒険に憧れていたのだった。

そして時は流れ…
日々の生活や仕事に追われ、いつの間にか誓いを果たすことはできないままに、エリーはこの世を去ってしまう。

<さて、以下ネタバレである>

この作品のテーマは、まさに「別れ」
一見すると、「あの時できなっかった事をしっかりやらなきゃならんよ」というふうに見えるのだが、その先には、「過去を過去としてちゃんとわかれて、今を、そして未来に生きねばならない」というメッセージがあるんじゃないか、そう思った。

そこの引き渡しをするのが、ラッセルという少年。
マンツという冒険家と、カールは実のところ似た者同士なのだが、カールはこの冒険で関わることになる、ラッセルをはじめとする仲間たちのおかげで、しっかりと先に歩いて行けるようになる。

カールの変化は、前半・中盤・終盤でしっかりつけられており、2時間という枠の中でこのキャラクターをしっかり伝えきっている。(もちろん他のキャラもだが)。もちろんセリフなどもあるが、ピクサーが得意とするのは、言葉がなくそのキャラクターの心情の変化をつけることだ。
カールが、本当に大事なことに気づくシーンはかなりお気に入り。部屋の中の「色」が徐々に変わっていくのだ。無意識的に、カールの変化をぐっと掴むことができよう。

…と、そんな情緒あふれる楽しみ方もできるが、なにより絵は美しく鮮やかだし、個人的にはしゃべる犬たちに興奮した。吹き替えで見たのだが、なるほど…松本保典をキャスティングしたピクサーの圧勝だ。



他作品に比べると、主人公が愛する人を亡くしたおじいさんということもあり、なかなか感情移入が難しく「泣ける」映画ではなかったが、「感動」はできるし、当然水準を超える映画だと思います。今回は感情で見るのではなく、あたまを主に使って映画を観ましたが、それはそれでカールとマンツのかがみ合わせや、テーマ性などに集中で来たかと思います。


さよならなんて、言えないよ…

本日、トイ・ストーリー3を3Dで鑑賞してきました。
各メディア大絶賛の嵐でしたが、まぁそんなのは個人的にはどうでもよく、いかにこの名作をしまいこむのか…その一点に集中してみてきました。

さて、少し順番が前後しますが、1と2の予定地を用意して、先に3の感想を。
ネタバレです。


<トイ・ストーリー3>
あれから11年。
アンディがいよいよ大学生となり、おもちゃたちにとってはついにその時がきた。劇中でも今と同様の時間が流れていて、それを十分に生かした舞台。さて、それでは結末は…?
まぁ、ストーリーは多くは語らずにおきましょうか。

まず3Dについて言及しましょう。
はじめてはトイストーリー3。個人的に、これがしっくりきたので3Dで視聴しました。開始前に、ある短編アニメーションが流れます。これはおそらく、3Dの映像を堪能するうえでは極上の一作。奥行き感が抜群です。
飛び出してくるほどではないですし、何よりメガネの装着感が今一つで、まぁ次は良いかなぁと思いました。そして何より、映画は脚本。

このトイ・ストーリー3において、3Dかどうかはどうでもよいと思ってしまい程に脚本に吸い込まれる。
圧倒的な完成度。
圧倒的な感動だった。



ウッディが活躍するアンディの遊びの後…現在。おもちゃたちが結構減っていて、なんだか閑散としたアンディの部屋。おもちゃの心情を察してしまうような出だしにまず引き込まれました。
途中で色々とトラブルが発生するんですが、今回は結構な悪役が出てきたのでびっくりしましたね。仲間を信用せず、保身に満ちた今回の敵は、ウッディとは対照的。今までおもちゃ同士の対立構造はすくなかったんですが、今回は性格の面でより明確になっていますし、そういうこともあってウッディ=主人公が際立ち、ラストにふさわしい作品になっていると強く感じました。

ジェシー、バズ、ポテトヘッドなど相変わらずキャラの描き方は秀逸。新キャラも短い時間ながらしっかり書き込みが完了している。新しく出てくる女の子はとても重要な役なのですが、彼女にしっかり好感が持てるような演出が随所に盛り込まれていて(恥ずかしがり屋なところや、おもちゃをとても大事にしているところ。性別は違っても、見ている人は「あ、アンディだ」と感じるはずです)、映画のフィナーレを完璧なものへ導くお膳立てが完了している。

魅力的なキャラクターと動きのよい演出で子供を引き込み(もちろん大人も)、シナリオもしっかりしているので毎度のように、いえ毎度以上に楽しむことができます。破たんなく、テンポよく…まるで映画のお手本のようなクオリティです。

そしてエンディング。
おもちゃたちと、そしてアンディは決断を下します。
ここは涙なくしてみれませんでした。そこで、私たちの中でも彼らの活躍がプレイバックされるわけです。1と2の、様々なできごとが思い出される。
そして最後。アンディは言います…

「ウッディの一番すごいのは、決して仲間を見捨てないこと」

うろ覚えですが、たしかこういうことを。アンディを信じ、おもちゃを導いてきたウッディ。この彼の性格は今作の対立軸のカギとしてより明確になり、3部作中屈指の、心に染みいるこの言葉につながるわけですね…。

悲しいんだけどすがすがしい。
道は違うけど、新しい道へ進む。これだけだとありきたりな結末。

おもちゃたちにはいくつかの選択肢があり、いくつかの終わり方があった。

当初のように、ウッディだけは大学へ行き、他の仲間は屋根裏で将来を待つ。
もしくは、託児所へ寄付されてそこで十分に「遊んでもらう」。
アンディと皆で大学に行く。
ウッディも含めて捨てられてしまう。

そんな無限とも思える結末の選択肢の中で、脚本が選んだ道。
ありきたりだし、想像の範囲内。だけれど、この2時間が…いままでの3時間が、それら推敲に推敲を重ねた物語の全てが、結末に深みを与える。魅力的なキャラクターが、悲しみそして勇気を与えてくれる。

だから、こんな当たり前な結末がグッとくる。グッときましたね。

映像技術ばかりが先行していて脚本が空っぽ。
CMは面白いのに結末がしりすぼみ。
そんな映画が連発される中、ピクサー社はCG技術は二の次。死ぬほど脚本を推敲して、作品を世の中に出してくれる。飽きない演出。美しい映像。しかし何よりこの社の映画の魅力は、心に残る圧倒的な脚本の完成度にあると思う。
3作目にして、一度も失速することなく「続編」という高いハードルをはるか高く越えてくるこの職人芸ともいえる映画へのこだわりはすさまじい。やはりしばらく、ピクサー社が映画の頂上を席巻し続けるだろうと思えるほどに、すがすがしく感動的な作品であった。



「あばよ、相棒」

上半期を振り返ると、終盤の失速がひどかった。
映画をほとんど見ないまま、1~2カ月くらい過ぎていて、原因はおそらく、「微妙な」作品が多くて無意識になえていたのかもしれない。さてでは、今年上半期の映画を振り返って参りましょう。

●崖の上のポニョ
 ポニョは魚の子だった。まんまるおなかの女の子だった。それが、そんな彼女が…こんなことになるなんて…!いや、別にどうということはないですけども。
 作画は一級品です。無声映画のほうが良いんじゃないかってくらい一級品。皮肉だね!所ジョージは、アルフやバズだと雰囲気が出て最高なのに、この映画だとまるで良さがなかった。キャストミスだろうね。

●理想の恋人.com
 就職活動で乾いた私の心に潤いをくれました。良い年こいて恋に臆病な二人の不器用な物語。好きですよ、こういうアメリカンライフ臭が強烈に漂ってくる映画。別に見どころは無いんですが、風景のひとつひとつが良い感じですね。

●ヘラクレス
 ディズニー・ルネッサンスの終局点といわれる今作だが、決してそんなことは無い。リトルマーメイド、アラジンを手がけてきたスタッフの総力がここにあると、私は思います。ダイナミックな作画に耳に残る名曲の数々。ギリシャ神話とゴスペルを融合させるという荒業を、何の違和感もなくむしろ心地よくまとめてしまうスタッフの力量に感服。また、日本に持ち込む際に声優に妥協しない点でディズニーは素晴らしい。

●リロ&スティッチ
 新世代ディズニーを飾るにふさわしい作品。家族の溝とか、異世界の化け物とか、現代の闇を描きつつも、全体的に明るいテイストに仕上げている。最後の大円団はディズニーそのもの。エルヴィスの名曲とハワイの雰囲気の調和が素晴らしい一作。

●遠い空の向こうに
 夢を追いかける炭鉱町の少年の半生記を描いたノンフィクション映画。青春って素晴らしい。夢を追うって素晴らしい。あきらめかけたその時に見たい映画。新日鉄のお兄さんありがとう。

●ターザン
 エンディングだけがいまいち。他は良い。ヘラクレスとスティッチが良すぎたので若干陰にいってしまったが、作画、音楽、構成どれをとっても良作であると思います。

●バーンアフターリーディング
 アメリカ文化や、語学を学べばおそらく倍は楽しめるはず。問題は配給会社のやりかた。決してコメディではないし、JクルーニーとBピットが出ているからってかっこ良い映画でもない。100円のどうしてもヒマな時に借りたほうが良い。悪くは無いし、脚本も丁寧に練りこんであってすごいんだけど、日本人のテイストとは少し離れているという印象。

●リトルマーメイド
 ディズニールネッサンスの開拓作品。ミュージカルアニメ映画でディズニーが開花したきっかけ。お話は既にある程度知っていたのでなんもないです。すずきまゆみさんの歌声が素晴らしいです。音楽も、アラン・メンケンらしさがどっさりで、耳に残るものがたくさんあります。

●名探偵コナン 天空の難破船
 期待しないで見に行ったら意外と面白かった今作。トリックとかミステリーはいったん捨てて、とにかくアクションに専念しようぜ!というような意気込みが感じられ、非常に好感を持てます。キッドとのやり取りは、過去作からの引っ張りがあったりでファンにもうれしい仕様。小五郎を眠らせとくというのも旧来のファンにとってはありがたい演出でしたね。もう少しなれる時間がほしいから。
 とくに突っ込みどころもなく(というか内容そのものは深くないから)、EDのOVER DRIVEも名曲なので、じっくり感動できること間違いなしです。

●トレジャープラネット
 山ちゃん演じるロボットが予告で輝いていたので視聴。うーん、少し地味かなぁ。相変わらず手堅くまとめてきているんですが、凡作といったところ。この当時のディズニーが苦しんでいるのが垣間見えます。お母さんが美人なのが見どころ。

●ボディガード
 いやいや、これは良いよねぇ。何が良いって、しっかりハッピーエンドだから。「女ってやつは…」そう思うシリーズに見事登録されました。ケビンコスナーのような寡黙で強い男になりたいと思ってしまいますね。

●地球が静止する日
 駄作。何度でも言おう、駄作であると。VFXはなかなか、しかしなかなかどまり。残念ながらTFなどに及ばず。というか、脚本が駄目すぎてお金の無駄状態。なんかほとんど記憶にない…。

●チャーリーと14人のキッズ
 これもまた期待していなかったのに良かった一作。エディ・マーフィ演じる父ちゃんがどたばた託児所を運営するというおはなし。子供たちがしっかり生きていて、成長しているさまとか、本当に幸せなのって何だろうとか…まぁ難しいこと考えれば結構いけるし、そうでなくともぼけーっと見ているだけでニコニコしちゃう作品。お金かけなくても良い映画はできるよね。

●世界で一番パパが好き
 これは学芸会だった。なんっていうか、カメラワークとかライティングとか…。出ている人の演技は良いのに、それをスタッフのテクがぶち壊したって感じ。思い返せば脚本もいまいちだった。リブ・タイラーが良い。

●奇跡のシンフォニー
 まぁ…なんっていうのか、色々納得いかないことはあるけど、音楽が良いのでクライマックスはなんか感動した気分になる。しかし長い。無駄に時間を引き延ばした感じ。だれる。

●Big Fish
 奇跡のシンフォニーとたいして時間は変わらないはずなんですが、これは良かったですね、お父さんの話が、真実なのかほら吹きなのか。死を目前に、父が息子に告げる真実とは何なんでしょうか。
 幻想的で少し奇妙な映像の連続に飽きることは無いし、最後はしっかり感動をくれる、そんな良作です。ティム・バートンがこんな映画取れるんだって思った。

●The Day After Tomorrow
 ジェームス・キャメロンさん流石っす。結構ゾッとする映画。嘘か本当かはさておき、もっともらしい理論で映画が進むので結構引き込まれる。VFXもすごいね。ニューヨークを寒波が丸のみ。いろんな選択肢が映画の中にあるので、自分ならどうすっかな、とか考えてしまう。この手の映画って、自分がどう生きるかっていうのは結構大きいポイントだと思っていて、その点で個人的にはグッとくる映画作りをされていらっしゃる。
 ヒロインが可愛いよ。ちなみに主人公は遠い空の向こうに、に出ていた少年。「また会ったな!」っていう感じだった。

●死の標的
 若かりしセガールはよく罠にかかる!セガールが弱いので敵が強く見える。今になってみると、全然セガール映画っぽくない。

●300
 筋肉の躍動が半端ない。筋トレしたくなる。映像の処理も雰囲気を醸し出していて、かなり引き込まれます。ただなんか…あまり好みじゃなかったのか、もう一回見たいとは思わなかった。一回でおなかいっぱい。

●チャーリーとチョコレート工場
 これはティム・バートンの極致でしょう。ジョニーデップの狂った演技もすごい。オチがなかなか良かったので、結構満足いった映画ですね。ちなみに主人公の少年は奇跡のシンフォニー、に出ていた少年です。こういうの今回多いね。
 まぁ例のごとくもう一回見ようとは思いませんが…。

●テニスの王子様
 この時間なんか別のことに使ったほうがまし。

●クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国
 これはちょっといまいちかなぁ…。古い世代の人間からすると、しんちゃん映画って、
ヒロインは魅力的な人で、しんのすけを信頼して一緒に戦ってほしいっていうのを大事にしてほしいんですよね。多分、そんな路線を少しはずしてみようという意欲だったんでしょうが、結果的にやる必要はなかったかな、と。実験作なので評価は難しいけど。

●暴走特急
 セガール映画の名作なので言うことない。最後のナイフさばきだけでご飯3杯いける。GOGOセガール!!

●フライトプラン
 ジョディ・フォスターの狂った演技も残念、どんでん返しが悪方向に行ってしまうのは、脚本の粗さと演出の惜しさからか。彼女に感情移入できないってのは本作最大のミス。完全に「迷惑な女だな…」って乗客に感情移入しちゃうから、最後のオチを喜べないわけよ。難しいね。この点を完璧にクリアしてたら間違いなく名作だったんだけど、残念でした。

 
 というわけで…以上24作。結構な数ですね。
 何度残念を連呼したか。
 上半期は「狙っていない不作」が多かったですね…。だから後半失速したのかな…。その中でも、ノミネートするとしたら、
●ヘラクレス
●リロ&スティッチ
●チャーリーと14人のキッズ
●Big Fish
くらいでしょうか。

ラズベリー賞は
●テニスの王子様
●地球が静止する日
あたりが有力ですね。えぇ、もういまいちなのはいっぱいあるんですが、中でもこの2作は…!ヌヌヌ…

実は、トイストーリーもDVDを見たんですが、あまりの良さにBDを購入しましたので、もう一度そちらを見直してレビューしたいと思います。
下半期もガンバります。
Zero
HN:
Zero
性別:
非公開
ロックマン、遊戯王、勇者シリーズ、はたまた政治なんかも時々取り上げる自分日記。行きついちゃった人は、記事検索してくれると思いのほか良い情報が手に入ることが…いや、ほとんどないはずです。
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